ファストファッションとPeople Treeの世界フェアトレードデーに参加して

フェアトレード(Fare Trade)。この言葉を最近よく聞く言葉ですが、ファストファッション、フェアトレードってみなさんは聞いたことがありますか。
 

私が初めてフェアトレード、ファストファッションという言葉を聞いたのはまだ台湾で学生時代の2008年のころでした。


そのころ日本ではフェアトレードという言葉がまだトレンドになってはいませんでした。(日本ではオーガニックとかフェアトレードなどトレンド化すると人々が関心を持つと傾向にあると感じます。外国で旅行などをしていてフェアトレードを知った!という方もいますね。)フランス人のクラスメイトは既にフェアトレードのことを知っていたので、ヨーロッパではすでに知られていたようです。
 

ファストファッション(fast fashion)とはトレンドのものを取り入れながら低価格に抑えた衣料品を短いサイクルで世界的に大量生産、販売するファッションブランドやその実態のことです。低価格でトレンドを楽しめるとされる一方で、中国や、インド、バングラディッシュ、カンボジアなど、衣類の生産を受け持つ発展途上国の工場などで働く従業員の安全問題、人権問題、また環境汚染問題などが世界的な問題となっています。

 
 そして何よりの問題は子供の児童労働です。

 私たちがトレンディで低価格なファッションを楽しめる裏側でファストファッションを生産する工場では子供たちが一日中働かされ、それに見合った賃金をもらっていないことが多くあります。

 わたしはこの問題を知った翌年の2009年の夏に、世界フェアトレードデーのイベントに参加し、ピープルツリーというフェアトレード会社の創設者のサフィアミニーさんにお話を伺いに行きました。

イギリス人出身で日本での滞在が長い彼女は1991年に環境・貧困問題に取り組むNGO「グローバル・ヴィレッジ」を立ち上げ、1995年に、フェアトレードブランド「ピープルツリー」を展開するフェアトレードカンパニー株式会社を設立し、2004年には世界で最も傑出した社会起業家のひとりに選ばれているフェアトレードのパイオニアの方です。

 まず私に何ができるのかということと、どのようにして効果的にフェアトレードを広めることができるのかということを質問してアドバイスをいただいたあと、フェアトレードの本があまり浸透していないなら、自分で書いてしまおう、と思い、2009年の夏に児童労働問題についてミニ本を書いて仲の良い友人とお茶をした後などに読んでもらい、フェアトレードと児童労働問題について知ってもらうことにしました。

私は本にはパワーがあると私は信じています。例えば、友人とランチをしているときに、いきなりフェアトレードと児童労働問題を話してしまえば相手も少し驚いてしまい逆効果なってしまうかもしれないと思いました。

わたしたちは普段、誰かの話を聞いて納得するより、多くの情報をパンフレットや、本などの情報誌などに頼り、読むことによって情報を自分のものとして取り入れていると感じました。ですので、本にしてまとめるのがフェアトレードを広める効果的な方法だと感じました。
結果、友人達は感心して読んでくれ、さまざまなコメントを残してくれました。

その他に挑戦してみたことはインドに毎年行く際、生活が苦しいインドの人々が販売している製品を彼らが納得できる価格で購入したり、インドに亡命したものの生活が苦しいチベット難民たちがつくっているレターセット、石鹸、マラ、ネックレスなどを直接現地の人と話して購入し、説明を添えて自分のヨガクラスの後に販売してみました。

また、父に交渉してチベット難民のフェアトレードの製品を東京の父の会社においてもらうことにしました。私の挑戦はまだまだ始まったばかりですが、一人でも多くの人にこの児童労働の問題を知ってもらえたらそれだけで嬉しいと思いました。
 
そして今年も短期帰国の際、世界フェアトレードデーの講演に行ってきました。ピープルツリーの現在の代表取締役のミニージェームスさんにも個人的にお話を伺うことができました。


ミニーさんはやさしさのかたまりからできているような方でした。

おごりがなく、私がお話を伺ってもよろしいでしょうかと講演の後に彼のそばにいくと、ミニーさんは喜んでと、笑顔で彼から両手で名刺を差し出してくれました。私と話している間も終始、にこにこしていました。急いでいる感じがなく、話が終わってからもその場に立って、にこにこしているので、記念に写真を一枚とっても良いでしょうか、とお願いすると、もちろんだよ。と答えてくれました。


 
ミニーさんのやわらかな姿勢から学んだことはアクション(行動の)根源はやさしさやcompassion(深い慈悲心)なのから来ているのだと彼のエネルギーや立ち振る舞いから実感させられました。



 児童労働などの問題は知れば知るほど過酷すぎて悲しくなってしまうことが多々あります。弱い立場にある子供たちを大企業が搾取している事実に憤りを感じることもあります。そんなときは悲しみや憤りなどの負の感情から良い変化を起こすことはできないと自分に言い聞かせています。
 
 
私たち消費者が意識を変えることによって社会は変わります。
 
 
なぜなら大企業や、ファストファッションを支えているのは私たち消費者だからです。それは紛れもない事実です。
 
 
私たちの意識が変われば世界が良い方向に変わる。
 
 
わたしはそう信じています。
 
Have no fear; open yourself and try to understand others in your turn. (Ne crains pas ; ouvre-toi ; et cherche à ton tour à comprendre l'autre.)
 

 

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