ペルセウス座流星群で流れ星に願ったこと

いつものように夕食を終えゆっくりしようとしたら、ジョナがこう言う。


「ねぇ、ペルセウス座流星群をすぐそばの牧場まで見に行かない?

今晩は流星がすごいらしいんだ。」


「それはいいね!見に行こう!」


と家から5分ほどの別の牧場へ向かっていると、生まれてからみたこともないような大きな輝く流れ星が空から降ってきました。


私は自分のみた流れ星にすっかり心を奪われてしまいました。


「ピクニックシートを持ってきたら、野原に寝転んで流星群を楽しめるよ。そうしない?」



私たちは家に一度戻って、ピクニックシートを持って牧場へ行きました。


野原に寝転がって、瞬きせずにじっと流れ星を待ってみる。


明かりも何もない星だけが輝く世界。


夏の虫が鳴いている。


世界はパンデミックというけれど、自然はなんて静かで、穏やかで、平和なんだろう。


遠くから牛の鳴き声が聞こえる。


じっと流れ星を待ってみる。


まだ次の流れ星は見えない。


と思ったら、私たちの目の前を大きくて太いまるで流れ星がゆっくり、2つ落ちてきた。


そして、そのあと、また、一つ、もう一つ、空から降ってくる。


そして流れ星が止まらない!



「流れ星になぜ人々が願いをかけるか知ってる?あるヨーロッパの古い歴史では神様たちが下界の様子を見るために、ほんの少しだけ天国の扉を開けて、神様が下界をのぞくことがあるんだよ。そして、その扉から流れ出す天国の光が、地上の人たちからは流星となって見えるから、人々は天国の扉が開いている間に急いで願い事をするんだよ。」


私たちは古代の人たちを想像してみました。


次の流れ星を待っていると、星ぐらいの大きさで動いている光がいくつかある。


「あれは何?」


と聞くと、


「サテライトだよ。そういえば、そのうちだけど、巨大企業が、空から、広告を宣伝する予定らしいよ。」


「すでに情報過多の時代だっていうのに、まだ私たちに消費させたいのね。」


と私は言う。


流れ星に願ったのはひとつだけ。

   


お願いごとは言ってはいけないというけれど、私は自分の願いを世界に伝えたい。



どうか、強欲な人たちのエゴでこの地球が飲み込まれてしまいませんように。


人々の心がすさんでしまいませんように。


明日の世界がもっといい日でありますように。











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