わたしの日常とフランス語

  先週までこんなに雪が積もっていました。

わたしたちの住む場所はベルギーでも標高が高いので、 毎年ではないですが、雪をみることができます。 すぐ隣のドイツ・オランダからも車がたくさん来ていて、 家族連れの人たちがそりを持って、近くの森で雪を楽しんでいました。 


 夕暮れは人がいなくなり、また静かになりました。 


さて、本題に入りますが、 私が夢に向けて、フランス語を勉強するために、 どうしても行きたかったフランスの大学のフランス語コースに無事入学することができ、 第一セメスターの試験も無事に合格し、入学三か月後に B1コースディプロマが始まりました。 (YOUTUBEのエキストラというフランス語学習者のためのくだらないTVシリーズのおかげです。) 

 

私が通っているフランスの大学は 他のフランスの大学と異なり、フランス語の教育にとても熱心なことで有名です。 英語は完全禁止で、フランス語上達のため、フランス語のみ使用することが許されています。 

 教授からは、 「こんなに熱心に教えてくれる大学はフランス内でもないからあなたたちは感謝するべきよ。おかげで私達、教授は他の大学の教授たちより、二倍、時間を使って教えているのよ。」 と、少し恩着せがましいですが、私達によくこう言っています。


実際、教育熱心でプロフェッショナルな教授ばかり。 ただ、一人、今回のB1ディプロマコースの中で、よく感情的になる教授がいます。 彼女は文法だけでなく、ソシエテ フランセーズの授業も担当しているのですが、 昨日は、フランスの教育制度についての授業でした。 

 その授業の中で、 「何か質問ありますか?」 と教授が聞くと、ZOOMの中で一人の生徒がこう質問します。 


 「医師になるにはどのような勉強をしなければいけないですか。」 

 教授・「それはわたしの仕事内容でないので、正確に答えられません。」 

 生徒・「では、先ほど簡単に説明してた医療制度は?」

 教授・「それは授業内容と異なるので説明しません。」

 生徒・「ちょっとでも知りたいのですが、ほかの教授みたいに説明してくれませんか」

 (引かない生徒) 

 教授・「その内容は私の仕事内容ではないです。教える必要はありません。」

 生徒・「その保険の内容は誰に聞けばいいですか?」 (まだまだ引かない生徒) 

 そして、その生徒さんは間違えて教授のZOOM上のパワーポイントに青い線をピーと引いてしまい、 

 教授「ワ―オ!その青い線ありがとう!だから、その内容は私の仕事内容でないの!!分かった?!わたし三時に歯医者に行かなくちゃいけないんだから、この内容は早く終わらせたいのよ! 分かった?!フ――。」 と怒りました。

 生徒・「あ、わかりましたー。」 (至ってマイペースの生徒) 


 教授の言う通りです。 ただ、それは私の仕事内容でないから!と56人の生徒の前で、怒ったあと、一分後には、普通に笑っていた教授と生徒のやりとりが 面白すぎて、私のクラスメイトからも数人、笑いが止まらないとメールがきました。

 最近のハイライトでした。(*^-^*)


 ところで、この大学に入学して、 感動したことが昨日ありました。


 私は選択で、バイオロジーと、メソドロジーの授業を取っていたのですが、 担当していたのはダイレクター(学長)でした。 彼の授業を取った一回目で分かりました。 この学長は、非常に教育熱心で全力を注いで、教えていると。 教え方も丁寧ですし、どんな質問にも優しく答える姿はまさにダイレクターでした。 


 ところが、ショックなメールが数日前に届いたのです。 それはダイレクター(学長)からでした。


 「みなさん、残念ながら、わたしはこの大学を去ることになりました。 皆様の活躍を誰よりも願っています・・。 心を込めて。」


 実際の文はもっと長かったのですが、いきなりの退職・・。 なぜ。。 クラスメイトはショックで眠れなかったそうです。 彼のコースも中止になりました。 教授も驚いていました。 

 どうやら、ダイレクターの彼と大学の組織と意見が食い違ってしまい、彼がヒューマンリゾースから契約を切られたということでした。


 私は非常に残念だったものの、ダイレクターの未来がうまくいきますようにとただ、祈りました。 


 その数日後、ZOOMの授業中に二人の生徒が、 皆に報告があるといいます。

 そして彼らはこう私達に伝えました。

 「私たちはこのダイレクターの退職に打ちひしがれています。彼は、教育熱心だけでなく、難民救済や、生徒のメンタルケアまでしてくれていた大学の父のような存在でした。コンフリクトがあったと言え、彼が契約を突然切られてしまったのには、納得がいきません。わたしたちは彼の授業を続けたい、諦めたくない、だから組織がどうであれ、私たちのダイレクターを取り戻すためにマニフェステーション(抗議)を来週します。 私たちのダイレクターはまだ彼です。彼はまだ私たちの中で終わっていません。みなで力を合わせて、彼を取り戻しましょう!オンラインで彼を取り戻すデジタルサインも始めました。一晩で100票集めます!だからお願いします!大学をつくるのは私達でもあるのです。」


 この言葉を聞いて、私の中で眠っていたものが目覚めました。 


 そして、自分の中で失いかけていたものをまた取り戻すことができました。


 世界がパンデミックになってから、色々な規制がかけられ、わたしは全てに対して受け身になっていました。 仕事して、勉強して、課せられたタスクだけをして終わる一日。 


 自分から自発的に何かをしよう、そんな原動力を持つことをすっかり忘れていました。 


 状況を受け入れ、待つだけ。 今はこんな時代になってしまったから、何も変わらない。 そんな諦めのような気持ちもありました。 受け入れるだけでなくて、自分から良い変化を起こそうと変化を起こすのは大切。 


 インド古代の聖書・「宇宙と人間の真実を解き明かす書物」 バガヴァッド・ギーターではこのように記されています。 


 「大事なのは結果ではない。その過程が大切なのだ。成功しようが、失敗しようがそれは神の決めること。 あなたが心配することではない。 結果を求めず、行動に移しなさい。」と。 


 ダイレクターを取り戻そうと必死の大学生たちに大切なことを教えられました。 今日からまた新たに新しい目標をたてて、進んでいこう。

with love,

【自然とハーブと暮らす】オーガニック・プラントベースレシピ│Keri Keri Natural Living

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